義母に教えていただいたこと

私の妻の義両親は、70代の後半です。子供が小学生であった4年ほど前までは、私も家にお邪魔していまし、子供たちは年に数回実家を伺っていました。また、運動会に来てくれたり、それ以外にも年に数回私の家にも来てくれました。上の子が中学生になりクラブがはじまり、実家に伺うことが減りました。また、義両親がこちらへ来てくれる回数も減りました。当初は、孫と会うことが減り、夫婦だけの生活でストレスがあり、一緒に来るのが嫌なのかなぁというくらいに簡単に考えていましたが、よく聞いていみると義母が外に出るのがつらくなってきたようです。


外も出るのが辛いだけでなく、体調もかなり悪くなり、3年くらいかけて、いくつかの病院へ行き、精密な検査もしてもらいましたが、なかなか原因が分からなかったようです。体調だけでなく、平衡感覚も次第に衰えて、家の中で段差のないところでもつまづくようになりました。大丈夫と言って一人で歩いていこうとしますが、義父が常に後ろに立って補助をするようになってきました。義父にも持病があり、きっと義母は義父に迷惑をかけないようにと思って大丈夫と言って、義父の支えを断っていたのだだと思います。しかし、一人で歩いてつまづいて頭を打って病院に行くこともあり、義父は心配で支えを止めようとしません。お互いがお互いを思いやっていますが、少し仲が悪くなっていったように見えました。


今年になって、ようやく義母の病気が分かりました。進行性のある体の機能が衰えていく病気で、特効薬もなく、難病指定をされている病気でした。その病気を本人に伝えてたら原因が分かったことで、少し気持ちが楽になったと言ってましたが、まだ一人で歩こうとしたりと行動に変化はありません。これだと義父にも持病があるので負担が大きく、施設を嫌がる義母を説得して週に3日デーサービスに行ってもらいました。しかし、後から分かったことですが、施設は16時まで預かってくれるのですが、本人が途中で帰りたいといって15時ごろ義父に車で迎えに来てもらっていたようです。これでは義父の負担があまり減りません。


しばらくして、医師から、本当に動けなくなったときに施設を探してもタイミングよく希望のところが空いてないかもしれないから早めに施設に選んで入ったほうが良いよとアドバイスを受け、しぶしぶ数日だけ施設に体験で入りました。帰ってきたら、お風呂が汚い。枕が替わるのが嫌などといって、なかなか施設へ行くことを承諾しません。


このままだと、義父が心配で、妻も妹さんも強く義母に説得をしましたが、それでも承諾しませんでした。それでお医者さんからに依頼をしたら「家族から疎ましがられて最期を迎えるのか?悲しんで涙を流してもらうのか?どういう最後を迎えたいのかをよく考えてくださいね。」と厳しい言葉でアドバイスをしてくれましたが、やはり施設は嫌だと一点張りです。


後からか考えて気がつきましたが、年老いて住み慣れた家から知り合いもいない施設に行くことに抵抗があるのは当たり前です。そりゃ、反対しまよね。それからしばらくして、妻から「お母さん施設に入るのを承諾してくれた。」と報告がありました。「ええ???あれだけ拒否してたのにどうしたの?」と聞くと、義父のほうから、義母を支えるのが難しい、だから施設に入ってほしいとお願いをしたそうです。


きっと義母が、義父の体のことを考えて施設へいくことを承諾したのだと思いました。自分のしたいことよりも、周りの人のことを考えて、自分にとって嫌なことを意思決定をした義母には頭が下がる思いでした。私もその年になってどういう対応をするかは分かりませんが、見本として見せてくれた義母の姿を目に焼き付けておきたいと思います。


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