褒美(ほめる)の弊害

部下が努力した結果、何か成果を上げた。子供が勉強を頑張って、入学試験を突破した。こういうことがあるとほめたり、褒美を与えたりしますね。私は、これが正しいやり方だと思っていましたが、アドラー心理学を学ぶようになり、褒美には弊害があることを知りました。その弊害とは


①褒美を目的に行動するようになる。いい点数を取ってきたらゲームを買うという約束をすると、学ぶことの楽しさよりも、ゲームが目的になりそうですね。


②褒美がないと行動をしない。お手伝いをするとお小遣いを上げることを繰り返すと、何か頼むときはきっとお金が必要になりますね。


③褒美がエスカレートする。最初は飴玉で満足していた幼稚園児が中学校へ行けばどうでしょうか?


④結果のために手段を択ばなくなる。どうしても欲しい褒美のために手段を択ばなくなるかもしれません。褒美が欲しいために、テストでカンニングをするかもしれませんね。


⑤あきらめてしまうかもしれない。高すぎる目標には、褒美がもらえないからといって投げ出してしまうかもしれませんね。


私は、会社の業績があがっていくたびに、「ご苦労さん会」と言って、食事会をしてました。業績に合わせて、お店のグレードを上げていました。ある年に業績が落ちたので、ご苦労さん会を中止をしました。


私としては業績連動型なので仕方がないことだと思っていましたが、従業員さんから不満の声が聞こえてきました(笑)。まさに褒美の弊害ですね。本人たちは、いつものように頑張っていたと思っていて、それに対して褒美がないことが不満だったということです。


それじゃ、ほめることがダメならどうしたらいいのかと疑問を持たれると思います。アドラー心理学では、「勇気づけ」という方法を使います。「勇気づけ」と「ほめる」の一番の違いは、その目的です。「ほめる」は相手に適切な行動を続けてほしいという意図があります。「勇気づけ」には、相手が適切な信念をもって行動することを援助することを目的にしています。


例えば、テストの勉強を子供なりに努力をしたが、いつも通りの70点だったとしましょう。この結果だとほめにくいですね。勇気づけだと、「残念そうだね。努力したのにね。次はどうすればいいだろうか?」と子供が努力していたところに注目を与えたり、この結果をどのように生かすかを一緒に考えたりします。


さて、問題です。「子供が片付けを手伝おうとしてコップを割ってしまいました。あなたはどのような対応をしますか?」


どうでしょうか?割れたコップを親が片付けをしようとしませんでしたか?私は子供の不注意を叱る方ですね(笑)。


このような時でも、「お手伝いをしようとしてくれたのね。ありがとう。ガラスは危ないからお母さんが片づけるね。掃除機を持ってきてくれないかな?」などと、まずは、子供の良い意図に注目を与えたいですね。そして子供の責任を取れる範囲内で手伝ってもらうと失敗したときの責任を取ることを学んでくれるかもしれません。


もしかしたら、褒美がダメなことだと思われたかもしれませんが、決してダメなことではなく、弊害があることも知って、上手に使うことが大切だと思います。


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