遠くを図るものが富、近くを図るものが貧す

経営の師匠から、結婚式で、いろいろと打ち合わせをしていくと奥さんが、やっぱりあれもしたいこれもしたいと言い出し、奥さんのやりたいことしようとすると予算をオーバーする。さて予算内に収めるのか?予算をオーバーするのか?と質問をされました。


「結婚式では、奥さんともめなくないので予算オーバーします」と答えました。

さらに、結婚後、奥さんが、高額な家電が欲しいといってきたらどうするときかれました。「結婚式が予算オーバーしたらか、ちょっと我慢しようといいます」と答えました。


経営と何の関りがあるのだろうと思っているともう一つ質問をされました。私が創業の社長だとする。創業から3年間、赤字が続いていて社員さんに満足のいくボーナスは支払ってない。4期目は特別な受注で大幅に利益が出るのが見込まれる。ボーナスを100万円支払っても十分利益は出る。このときどうするのか?というものでした。


「今まで苦労を掛けているのですから、そりゃ特別ボーナス支払いますよ」と答えました。さらなる質問がありました。5期目は特別な受注がなくなった。4期と同じ100万をボーナスとして支払うと赤字になりそうだ。ボーナスはどうする?ときかれました


「それは会社が赤字ならボーナスを減らします。みんなに説明するしかないですね」と言うと「不満たらたらかになるもしれないよ」と笑いながら師匠が言いました。


3期目まで会社の状況が良くなかった。4期目で業績がアップして、ついボーナスを大幅に上げようと思うのがまともな感覚だと思う。だけどもこれは失敗になりやすい。どうしてかというと、そんないい状態が続くことは少ない。良かったときにしたことがあだになることもあるといわれました。


特別ボーナスといっても、もらう側から言えば会社の業績と関係なく、その金額が当たり前になりやすい。その期待に反したら、がっかりするはず。そうしたら社員さんから、あの時は良かった。社長はケチになった。と言われるのがオチ。結婚式の話も同じだよと言われました。


結婚式までは、奥さんの言い分が100%通っていた。なのに結婚後はしぶくなる。そうすると、奥さんはどう思うだろうか?と聞かれました。そりゃ仕方ないと思うはずだ! と思いましたが、さっきの従業員さんの話を考えると、奥さんは、私のことをケチだと思うような気がしてきました。


さらに師匠が説明してくれました。「結婚式を、一般には、ゴールインしたというけど、これが間違えている。結婚は、ここから二人で人生を作っていくスタート。そこをゴールにしているわけだ。結婚後の人生のほうが長いのにどうするんだろうね?」


確かに、結婚はゴールインしましたというなぁと思いました。結婚式でゴールテープを切ってるんだから、そこが最高だよなぁ。その後の生活は、落ちるしかないと思いました。結婚を二人の人生のスタートと考えれば、「結婚後、何か急にお金が入用になるかもしれないから、予算内に収めておこう」と奥さんに断ることが出来たかもしれないと思いました。


次に会社の説明をしてくれました。「会社も一緒、4期目で会社をたたむつもりなら、特別に大きな金額をボーナスとして支払うこともありかもしれない。しかし、会社はこれ以降も続くんだよ。良い時も悪い時もあるんだよ。その良いとき、悪いときでボーナスを変えたとする。もし社員さんが家を買うためにローンを考えた時に、返済の予定は立たないよね。これは社長として責任のあることなのかな?」と言われました。私のやろうとしたことは、責任のない社長でした。


「ここで考えてほしいのは、お金の使い方や責任の問題ではなく何を基準に判断をしたか?ということ」

「どういうこと?」と思いました。今もめないために、奥さんの言うことを聞く。今期、儲かったから社員さんに特別ボーナスを支払う。今のことばかりを考えて、将来を考えて判断をしていない。それじゃ将来上手く行くわけはないよねと言われました。


「小学校の校庭に、二宮金次郎の銅像があったよね。あの人が、遠くを図るものは富み、近くを図るものは貧すといっているだよ」師匠は何が言いたいのだろう?と思いました。「遠くを図るとは、将来からの逆算することを言っている。どうなりたいか?という将来のゴールを決める。そこから逆算をして、今何をやるかを計画して実行する。もちろん、夢のような話ばかりじゃいけないから、今もっているものから将来を考えることも必要ではあるけどね」


先ほどのボーナスの話、結婚式の話で次の年のことすら私は考えていないことに気がつきました。将来どうなりたいかも考えずに、経営したり、生活をしていたら、そりゃ長期的に見て良くなるはずはありません。


高校受験での経験は、まさに師匠の言うとおりだなぁと思いました。目指す学校を決める。ゴールを決めていました。それ向けて勉強をしました。あのときに、今、友達と遊ぶ方が面白いからと言って、勉強をおろそかにしていたら、合格はなかったかもしれません。また、この高校へ行くという目標がなければ、漠然と勉強するだけとなり、勉強は続かなかったと思います。


社会人になって、今期の利益を追いかける。今、楽しかったらいいなど短絡的なところに目が向いて、遠くを図ることを忘れていました。あの受験のころを思い出し、目標を立てて、それに向かって努力を重ねて行きたいと思います。




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