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幸運は偶然ではなく、必然

先日、ある会社の内定者を対象としたMGの講師をさせていただきました。MGとは、参加者が製造業の社長となって5期経営して、社長の仕事や経理を学ぶ研修です。


今回は、高校生がいたので経営ではなく、「幸運」の話をさせていただきました。「幸運」とは、偶然の産物だと私は思っていました。自分の努力ではどうしようもないもの。天から与えらえるような印象を持っていました。経営の師匠が「幸運はそんなものではないよ」と言ってMGを使って説明をしてくれました。


MGは、一人一人が順番にカードを引いていきます。意思決定カードを引けば、仕入、製造、販売、投資など自分が選んで行います。リスクカードを引くと、自由な意思決定はできず、カードの指示通りに行動しなければなりません。リスクカードの中には、研究開発成功という幸運なカードや倉庫火災といった不幸なカードがあります。


研究開発成功は、他者との競争もなく、高値で売れるとても幸運なカードです。だけど、カードを引いた全員が幸運になるとは限りません。不幸な人も出てくるのです。


カードを引く前に、研究開発に投資をしていて、商品を持っている人だけが、高値で売れます。しかしカードを引いたときに、研究開発をしてなかったり、商品がなかった売れません。準備をしてなければ、せっかくの幸運のカードが一回休みになるわけです。


倉庫火災は、倉庫にある材料が燃えるという不幸なカードです。何もしてなければ燃えてしまいますが、事前に、しっかりした倉庫を借りていると、このカードを引いても材料は燃えません。


倉庫火災に対して準備をしてなければ、不幸をモロにかぶってしまいます。だけどもしっかりした倉庫を借りていれば一回休みと不幸を最小限に食い止められます。事前の準備が幸運を呼び込めるかの差なんだよと言われました。そしてグッドラックという本の言葉を紹介してくれました。


運は、呼びこむことも、引き留めることもできない。幸運は、自らの手で作り出せば、永遠に尽きることはない。誰もが幸運を手にしたがるが、自ら追い求めるのはほんのひとにぎり。幸運が訪れないからには、訪れないだけの理由がある。


幸運をつかむためには、自ら下ごしらえをする必要がある。欲するばかりでは幸運は手に入らない。幸運を呼びこむひとつのカギは、人に手をさしのべられる広い心。


下ごしらえを先延ばしにしてしまえば、幸運は絶対に訪れてはくれない。どんなに大変でも、今日できることは今日してしまうこと。自分の知っていることがすべてとは限らない。幸運をつかむには、あらゆる可能性に目を向けなくてはならない。偶然しか信じぬ者は下ごしらえをする者を笑う。


下ごしらえをする者は、なにも気にしなくていい。幸運をエサにするような人は信じないこと。


幸運は売り物でも、道具でもないのだから。

できることをすべてやったら、焦らず、あきらめぬこと。自分には必ず幸運が訪れると信じ、甘い言葉に耳を貸さぬこと。


幸運を作るというのは、チャンスに備えて下ごしらえをしておくこと。だがチャンスを得るには、運も偶然も必要ない。それはいつでもそこにあるものなのだから。


幸運は天から降ってくるようなものではなく、自分の努力をして(下ごしらえをして)つかみ取るモノだということを、MG研修を通じて、高校生に伝わったらうれしいです。


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