短所は足切り点のようなもの

今回もライティングセミナーで合格した文章です。決してネタがなくて困っているわけではないですよ(笑)。


「長所を伸ばすことを考えるよりも明らかな欠点を隠すことだよ」と経営の師匠が言いました。


子供のころから、短所を直すことよりも、長所は伸ばすことが良いことだと思っていた私は、「え! 長所を伸ばしたらダメなの?」とびっくりしていたら、それが師匠に伝わったのでしょう。


「以前、覚せい剤で捕まった綺麗な女優さんがいたでしょ。誰だったかな?」

「沢尻エリカですか?」

「もし沢尻エリカと、辻さんが付き合えるとしたらどうする?」

「うわー悩みますわ。めっちゃきれいですけど、薬物ですもんね」

「その上、料理も上手だったとしたらどう?」


しばらく考えて

「綺麗で料理上手でもムリです」

「でしょ」

「でしょ」って何ですか?と思っていると

「辻さんは、薬物を摂取していたことで沢尻エリカを判断したわけだ。」

「まぁそうなりますね」


「沢尻エリカは、とても綺麗な人なわけだ。人より優れた容姿があり、料理も上手であったとしても、大きな欠点があれば、人はそっちで判断しがちなものなんだよ。」

「そう言われれば、そうですね」


「良いことがあってもたった一つの悪いことで、ひっくり返るような例を考えてごらん」と

質問されました。

「いくら長年真面目に勤務してきたとしても、退職前に、横領してお金を盗んだりしたらすべての信頼がなくなる。人に親切なことをたくさんしていても、どこかで横柄な態度を取ればその人の評価は大きく下がりますね」

「辻さんが言ったように、たった一つのことで評価が逆転するんだよ。短所は猛毒のようなものだよ」


納得できる部分もありますが、短所があまりにも極端すぎるなぁと思いました。

「短所が、そんなひどくないない時はどうでしょうか?毒になりますか?」

「短所が毒となる時、そうではないときがありそうだと辻さんは思うわけだ。なるほどね。短所が毒になる時は、テストの足切り点に達してないのと同じだよ」

「はぁ??」と頭の中では手が耳に当たっていました。


「テストの足切りは、他の科目がいくら高得点でも足切り点以下の科目が一つでもあると不合格になるよね」

「その通りです」

「辻さんが言ったような明らかな短所があったら、いくら良いことをしていても、短所に引きずられて人からの評価が低くなりがちになるよね」

「なりますね」

「何か一つ特別に悪いことがあれば、ダメと評価される。似てると思わないか?」

「確かに似てますね」


「テストなら足切りにかからないように苦手な教科を勉強するよね。得意になるほど勉強をしなくてもいいよね。それと同じで欠点をなくせとは言わない、せめて見えないようにすることだよ」

「なるほど」


「それじゃ、長所を伸ばすこともありですね」というと、にやっと笑いをしながら

「その長所が問題で、ここを伸ばせば他の人に負けない! というくらい明らかに秀でたものがある?」

いや!それほどと思いながら答えに窮していると

「ほとんどの人が思っている自分の長所は、自分の中ではそこが秀でているというだけのことで、他を調べれば、もっと得意な人がいるレベルじゃないかぁ」


私の長所と言えば、経営を良くしようと勉強して得たいろんな知識があることです。ランチェスター戦略やマネジメントゲームといった理屈の話です。それらについて人に語ることはできますが、師匠の言う通りもっと上手な人はいます。


この程度の長所では、短所をカバーできない気がしました。その表現の仕方によっては傲慢に思われて人から嫌われると思いました。


「最初に短所を隠せと言われましたが、どうすればいいですか?」いうと

「2:8の法則(パレートの法則)を知っているかな」

「売上の8割は、売れ筋商品の上位2割で占めている。機械の故障の8割は、全部品のうち2割の部品に原因があるといような上位2割のものが8割に効果を及ぼすという法則ですよね」


「そうすると、短所の上位2割に気を付ければ、8割カバーしたことになるとか考えられないかな?」


私の明らかな欠点を考えてみました。一つ目は「人への伝え方が下手」です。以前の私は相手へ言ったことがキチンと伝わってなくても、相手に原因があると決めつけていたので、人間関係が悪くなる時がありました。


二つ目は「最後までやり切らずにあきらめて次へ移る」です。私は効率的にやることが好きなので、効果がすぐに表れなければ諦めることが多かったです。


この二つを克服するために、今回ライティングセミナーを受講しました。相手のために分かりやすく書くことは私には苦手なことです。効果や効率の悪いセミナーです。もし最後までやり切れば、「効果がすぐに表れないものをあきらめる」という克服になります。


また、リーダービリティーを高めることは、人への伝え方も上達してくると思います。このセミナーですべてが克服するとは思っていませんが、良いきっかけになるように思います。不合格を続けながらあきらめずに課題の提出を続けていきたいと思います。

(終わり)


上手ではないですが、テクニックとしては、短所(A)は足切り点(B)である。その理由は(C)であるという構造で書いてます。ここでポイントは、主体のAと例えのBが離れていることです。そのおかげで読者の頭の中には?が浮かび、興味を持つ。理由(C)がなるほど合点としたら、面白い文章になります。普通はAはCであると説明してい文章が多いそうです。やってみての感想は、Bを見つけるのが難しいです。