退職代行業の真の姿!?
- 辻 敏充
- 4月15日
- 読了時間: 3分
4月1日は、入社式のニュースがたくさん聞かれます。とても微笑ましく思いますが、最近は、すぐに退職する方もいて、それも退職代行を利用するようです。退職理由は、いろいろあろうとは思いますが、自分で退職を申し出ないことには、どうなんだろうという思いがありました。
しかも、市場が拡大して、参入も増えてきていると聞きます。それだけ利用する人が増えてきたのかと思いましたが、ただ、参入が増えるというのは利用者増だけだろうか? と疑問がわきました。
業界を作った「退職代行モームリ」のHPで調べてみると
当社独自の取り組みを行い、事業開始2年4ヶ月で相談件数28,000件、退職代行実施件数15,000件を突破しております。現在は月間の利用者が2,000名前後、業界No.1の利用者数となっています。(2024年7月31日時点)
基本利用料は2.2万円(税込み)です。そうすると月間の売上が4千万円で、年商5億程度にしかなりません。そんなに投資は必要はないから儲かるのかと、社員数を調べてみると
創業3年目で従業員50名を超える規模の会社となりました。今後も事業の拡大と共に仲間を増やして邁進して参ります。
平均給与500万として、年間で2.5億円です。Vは多分0ですが、広告費はかなり使っていると思います。利益は5千万くらいだと思いました。これで参入が増えるかなぁと疑問はさらに深まりました。
ネットで調べると「なるほど、それが理由か!」という記事がありました。下記のHPを見れば、理由が分かるかもしれません。私は分かりませんでした(涙)。
モームリのHP

ポイントは、「転職支援サービスを使えば、全額キャッシュバック」なんですよ。浅はかな私は、2.2万円をタダにすると、さらに儲からないじゃんと思いました。
モームリの運営会社は「株式会社アルバトロス」です。この会社の事業内容は、
転職支援事業・退職支援事業(転職支援サービス・退職代行サービス)
ネット事業(情報収集サービス・ブログ運営)
コインランドリー運営
退職代行サービスよりも転職支援サービスの方が前に来ていますね。
モームリは、退職代行ではなく、人材紹介業だったのです!
人材紹介における紹介料の相場は、一般的に紹介する人材の理論年収の30~35%程度です。紹介料は400万円として120~140万円となります。
2000人のうち、どれだけの人がこの会社のサービスを使うでしょうか? 退職代行料がタダにはある程度の人が反応すると思います。30%だとして、紹介料のMQが7200~8400万/月です。参入されますか(笑)?
マーケティング的には、フロント商品(集客商品)とバックエンド商品(売りたい商品)が大事と言われています。(個人的には嫌いですが)この会社は、とても上手にビジネスモデルを作っている(最初に相手からの信頼を得ている)ように思いました。
モームリの分析と、日ごろ、師匠のおっしゃっていることと考え合わせると、
最初に「信頼・信用」があって、あとから、自社商品を買ってもらうというのが商売の王道だと思いました。
私は、信頼・信用も無しで売りたい商品を、その商品の良さをアピールをして売ろうとする癖があります。まず相手からの信頼や信用を得ることは大事で、それは、普段の言動から印象付けられるものだと思います。凡事徹底を行動の基本にしていきたいと思います。
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