続けるしかない人になるために
- 辻 敏充
- 11月1日
- 読了時間: 4分
先日、10卓MG(マネジメントゲーム)が無事に終わりました。参加してくださった方々、支えてくださった方々の顔を思い浮かべながら、感謝の気持ちを込めて70枚のハガキを書きました。
その後、頂いた感想文にコメントを返し、さらに翌週・翌々週と別の会場でインストラクターを務めました。とても充実した毎日でした。その一方でニュースレターの発行日が近づいているのを知りながら、一つも手を付けずにいました。そのときは、自分に都合のよい言い訳をしていました。
「なんとかなるだろう」「今日は忙しいから」「自分はよくやっている」。そう自分を甘やかしているうちに、気づけば発行日を過ぎていました。この原稿を書きながら、私は師匠の言葉を思い出します。「信頼は積み上げるのに時間がかかるが、失うのは一瞬だ。」まさにその通りです。
どれほど努力を重ねても、どれほど多くの人に応援してもらっても、たった一つの油断や怠慢で、信頼という積み木は崩れてしまう。今回のニュースレターの遅れは、私にとって大きな戒めの出来事になりました。
師匠からは、「コツコツと努力を積み上げることの大切さ」を常に教えられています。それは経営だけでなく、人としての在り方にも通じる教えです。毎月2回のニュースレターを出し続けること、ご縁のあった方々へ元気の出るハガキを書くこと。その小さな「続ける」が、人との関係を温め、信頼を育ててくれる。ところが私は、その「コツコツ」を止めてしまいました。
疲れを理由にし、忙しさを言い訳にして。たったそれだけの油断で、積み上げてきた信頼を危うくしてしまうのだと痛感しました。師匠の言葉に、もう一つ忘れられないものがあります。
「続ける人が成功するのではない。続けるしかない人が成功するのだ。」と、私はこの「続けるしかない人」でありたいと思いました。どんなに忙しくても、どんなに結果が見えなくても、自分の信じた道をコツコツと歩く。それが信頼を築く、唯一の道なのだと思います。
そして、師匠から教えていただいた「流れ星」の話があります。「流れ星に願いを言える人は、いつもその願いを思っている人。」チャンスをつかむ人は、特別な力を持っているわけではありません。日々、同じ思いを持ち続け、いつでも行動できる準備をしている人なのだと思います。
“コツコツ続けること”とは、まさに流れ星が流れた瞬間に願いを言えるように、準備をしている事のように思います。今回の10卓MGも、最初は周りからの勧めだったかもしれませんが、やるを決めて、コツコツと努力することで、沢山の他力が集まり、成功することが出来ました。
師匠の教え「自力有限・他力無限」。どんなに自分が頑張っても、人の力を借りなければ到達できない世界がある。他者の支えがあってこそ、自分の努力が実を結ぶ。それなのに、私は「忙しさ」を理由に、他力を忘れ、独りよがりになっていました。
自分の力には限りがある。だからこそ、感謝と謙虚さを持ち、努力を続けることが大切だと改めて感じています。今回のことは、信頼を失う行為でした。この失敗の中にこそ学びがあります。「失敗してもいい。その後に、どう生きるかが大事なんだ。」師匠のこの言葉を思い出しながら、私は反省を“行動”に変えようと思いました。反省して終わるのではなく、今日を再スタートの日にする。
もう一度、読んでくださる方々に「元気」を届けたい。「少しでも頑張ろう」と思ってもらえるニュースレターを書きたい。失敗の中に次の成長の種があります。その種を育てるのは、今日という一日をどう過ごすかだと思います。
「疲れた」「よくやっている」と自分に言い訳した瞬間、種は育たない。だからこそ、私はもう一度“コツコツ”を始めます。これからは、読んでくださる皆さまの顔を思い浮かべながら、心を込めてニュースレターを書き続けます。
経営も人生も、派手な出来事よりも、地味な努力の積み重ねがすべて。積み上げた信頼を守るために。そして、支えてくださる方々への感謝を形にするために。私は今日から、また「コツコツ」を再開します。
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